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氷できるかな?

 10年に一度の寒波が来ると知り、月曜日に「明日からとっても寒くなるよ」と子ども達

 火曜日、バケツや製氷機の入れ物、ボール、カップなどいろいろな容器を用意しておき、「どこが氷できそうかな?」と、水を入れて置いておくところを考えました。「まえ(12月)に、ここで氷ができてたこと〇〇くんが教えてくれたから、向こうのテラスに置く」という子どもや、「日陰やから」と砂場の手押し車の下に隠す子ども、砂場の裏に置き「触らないでね」と手紙をつける子ども、「カメのそばに置いておく」と、日陰を見つけて置く子ども、テーブルの上やベンチの下、よく日が当たる場所など、いろいろな場所に置く姿がありました。

 水曜日、大雪警報が発令されたので幼稚園は休園でした。待ちに待った木曜日、子ども達は幼稚園に残っている雪を見つけると、「わっ!!」と喜んで遊び始めました。火曜日に氷をつくろうと置いていた子どもが「先生できてたよ!」と呼びに来ました。「どこどこ?見たい!」とついていくと、それはそれは立派な氷が、いろいろな場所でできていました。

 月曜日に読んだ絵本に、「氷を虫眼鏡で覗いてみると…」というページがあり、「氷の結晶が見える」と書いてありました。そのことを覚えていたAちゃんが「虫眼鏡で見てみよう!」と言い出しました。虫眼鏡を持ってきて覗いてみている子どもに「何かみえる?」と尋ねると、「キラキラ」という子どもや「なんも見えへん」という子ども、それでもなんとか何かを見ようとする子どもの姿がありました。「なんか線が見える」と気づいた子どもは、「虫眼鏡なくても見えるで。ほら、線路みたいになってる」と教えてくれました。底の方は溶けて水で、表面は凍っている氷を見ていると「丸が見える。空気や!」とBちゃんが言いました。「空気が見えるってどういうこと?」と私も大興奮!覗いてみると、確かに空気が入っていて目に見える状態です。「空気っていつも目に見えないけどね。すごいね、氷の中では空気が見えるんや!大発見!」と盛り上がりました。

 透き通っている氷と、向こうが見えない氷があることに気付いたCちゃんは「ほら~見えないよ~」と分厚い氷で顔を隠しています。

 Dちゃんは「太陽の方見たら、きれい!」と教えてくれました。虫眼鏡で太陽の方を見ることはしたらダメなことを日頃伝えているで、私は地面の方に向けて見てみたのですが、Dちゃんは「太陽に映すともっときれい!!」と、もう一度教えてくれたので、Dちゃんが言うように、虫眼鏡に氷を重ねて見てみると、氷の中の粒がキラキラして、こんなにきれいに見えました!

 今回できた氷は分厚くて立派で、降園時にもたくさんまだ溶けずに残っていました。

 大人にとっては大変な寒波でしたが、この寒波のおかげで、子どもはおもしろい発見がたくさんある氷遊びができました。