· 

‟子ども劇場”の遊び②

 いよいよ「自分達も‟子ども劇場”をやりたい」という思いを共有しながら、学年みんなでひとつのお話として創り上げていくために、「‟子ども劇場”というのは、遊んでいるみんなも、それを見ているお客さんも、どっちも楽しいのが‟子ども劇場”なんだよ」と伝えました。そして、今楽しんでいる遊びが、自然と‟子ども劇場”の遊びへとつながっていくように、それぞれのごっこ遊びをひとつのお話にしていくことを提案すると、「それいいやん」と子ども達。でも、お話の内容、配役、必要な物などは、まだまだ何も決まっていません。自分はどの役になりたいのか、どんな言葉を話したいか、見てもらうお客さんにも楽しんでもらうためには、他にどんなものが必要か…話し合うことは山盛りです。さあ、57人の子ども達のお話創りの始まりです。まずは、「私、ねこになりたい」「僕は警察官がいい」「たこ焼き屋さんになろうかな」…など、自分のやりたい役を決め、同じ役の仲間と一緒に相談したり、力を合わせて物作りをしたりしました。

 

「誰がどんなことしゃべる?」

「最初、私が言いたい。『今日も釣りを頑張るぞー』は?」

「じゃ、次、私が言いたい」

「ここ、みんなでお花を頭に乗っけるとかは?」

「いいねぇ」

「誰が何することにする?」

「僕、タコ切る人がいい」

「私、生地混ぜるのやりたい」

 

「『いろんなたこ焼きありますよー』とかは?」

「あ、わかった。じゃあ『おいしいたこ焼きありますよー』とかもどう?」

「いいやん」 などなど。

 同じ役の仲間と一緒にお話を創っていきながら、同時に、みんなでそれぞれが考えた言葉や動きを見合い、楽しさを共有したり、クラスや学年で、思いや考えを出し合ったりして、学年の全員でひとつのお話を創り上げていく時間を、毎日、大事に積み重ねていきました。