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ふたごだった!

 子どもたちが登園してくる正門には、掲示用のホワイトボードがあります。そこにテーブルを一つ置いて、季節を感じられる自然物などを展示しています。ここは「園長先生と副園長に任されたコーナー」との暗黙の了解のもと、二人が関心を寄せるものを、折々に飾っています。

 

 今週は、副園長がミカンの葉っぱについたアゲハの幼虫と、園長先生が大学講堂のそばの橡(トチ)の木から落ちてきた、トチの実を展示しています。

 

 アゲハは、鳥のフンのような模様の幼虫と緑色になった幼虫、そして蛹(さなぎ)もいます。「触ってもいい?」と言う子どもには、「そっとね・・・」と言葉を添えると、本当にそっと触れています。送り迎えの保護者の方も、「大きくなったね」と子どもたちと一緒に優しいまなざしで見守っておられます。どんなチョウになるんでしょうね?

 今度はトチの実です。かたい殻の中に、つややかな実が入っているのですが、この殻がなかなか割れません。しかし、ほそーい筋のような割れ目に気付いた子どもが、そこを手掛かりにすると殻がむけることを発見。殻を割ってむくことに熱中し始めました。そして・・・

 

 「先生!ふたごだったよ!」とうれしそうに見せてくれました。なんと、殻の中に二つのトチの実が・・・思わずシャッターを切りました。「時々、ふたごがあるんですよね」と園長先生。でも、私は初めて見ました。とても興味深かったです。自然の神秘、ともいうべき現象に遭遇できたこと、なんだかとてもうれしい瞬間でした。